HOME/COLUMNS/レミントン870(M870)完全解説|世界最多1100万丁ポンプショットガンの歴…
レミントン870(Remington 870)は、1950年の発売以来70年以上にわたって世界中で愛用され続けているポンプアクション散弾銃です。累計生産数1100万丁以上という圧倒的な実績を持ち、狩猟からスポーツ射撃、米軍・警察まで幅広い用途で採用されてきた「世界最多販売のショットガン」として知られています。
この記事では、レミントン870の歴史・スペック・モデルバリエーションを徹底解説するとともに、サバゲーやコレクション向けエアガンの選び方まで網羅的にご紹介します。
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 銃の種類 | ポンプアクション散弾銃 |
| 製造開始 | 1950年 |
| 製造元 | Remington Arms(アメリカ) |
| 口径 | 12ゲージ(20ゲージ他あり) |
| 全長 | 約1,060mm(標準バレル) |
| 重量 | 約3,600g |
| 装弾数 | 4発(延長可能) |
| 動作方式 | ポンプアクション |
| 採用 | 米軍・FBI・50州以上の警察機関 |
| 累計生産数 | 1,100万丁以上(2020年時点) |
レミントン870は1950年にRemington Armsが発売した12ゲージ散弾銃です。前身のモデル31に代わる新しいポンプアクション散弾銃として開発され、その設計の合理性から爆発的なヒット商品となりました。
ポンプアクション(スライドアクション)方式を採用しており、フォアグリップを手前に引いて押し込む操作で空薬莢を排出し次弾を装填します。セミオート式と比べて機構がシンプルなため故障が少なく、リムファイア弾からスラッグ弾まで様々な弾薬タイプに対応できる汎用性の高さが最大の特長です。
モデル31の製造コストが高く入手困難だった問題を解消するために設計されたM870は、大量生産に向いた合理的な機構とそれでも高い品質を両立させた傑作として、60年以上のロングセラーを記録しています。実銃カタログで詳細なスペックを確認する
1950年の発売当初から、M870は「信頼性の高さ」と「リーズナブルな価格」で爆発的に普及しました。ベトナム戦争(1960年代〜)では米軍がジャングル内の近接戦闘向けにM870を採用。短い射程内での制圧力と信頼性が評価されました。
1970年代には全米の警察がM870を採用。その中でも特に評価されたのがSWATなどの特殊部隊向けモデルです。「M870 Police Magnum」は強化ストック・延長弾倉・18.5インチバレルを備えたタクティカル仕様として多くの法執行機関に採用され、「パトカーのトランクに積まれる定番銃」として知られるようになりました。
1980年代にはスポーツ・狩猟用途でも人気を博し、ユーザー層が一気に拡大。スキート射撃、クレー射撃、ウォーターファウルハンティングなどあらゆる用途にカスタマイズされたバリエーションが登場しました。
現代でも米国内の多くの州警察・連邦機関がM870を現役運用しており、改良を重ねながら生産が続いています。長銃身のフィールドモデルから超コンパクトなMCSシリーズまで、用途に応じた多様なバリエーションが揃います。なお、Remington Armsは2020年に経営破綻し後継企業へ事業移管されましたが、M870の生産・販売は継続しています。
レミントン870には用途に応じた多数のバリエーションが存在します。
| モデル名 | バレル長 | 主な用途 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| M870 Field | 26〜30インチ | 狩猟・クレー射撃 | 長バレルで命中精度が高い |
| M870 Express | 26インチ | 民間・スポーツ | コストパフォーマンスに優れる入門モデル |
| M870 Police Magnum | 18.5インチ | 警察・SWAT | タクティカル仕様。拡張弾倉装備可能 |
| M870 Tactical | 18.5インチ | 警察・民間防衛 | ピカティニーレイル対応、折りたたみストック |
| M870 MCS | 14インチ | 特殊部隊 | 超コンパクト設計。CQB特化 |
| M870 SPS Super Mag | 26インチ | 大型獲物の狩猟 | 3.5インチマグナム弾に対応 |
このようにM870は「一つの設計思想から派生した多目的プラットフォーム」として機能しており、基本機構の共通性からパーツの流用・カスタマイズが容易です。
M870の採用実績は世界規模に及びます。
軍・特殊部隊 米海軍は艦内警備用にM870を長期採用。ガードシップや基地セキュリティに現役運用されています。特殊部隊ではSEALsや陸軍レンジャーが建物突入やドアブリーチング(扉破壊)にM870を使用することで知られています。
米国警察 FBIを筆頭に全50州の警察機関のほとんどがM870またはその派生型を採用しています。パトカーに常備されるライアットショットガンとして、機動隊の暴徒鎮圧用として幅広く運用されています。
民間市場 アメリカ国内ではホームディフェンス(護身)用途でも圧倒的な人気を誇ります。日本では実銃所持は許可制ですが、射撃競技の世界では知名度の高い機種です。
M870はその知名度から映画・ゲームにも頻繁に登場しています。
映画
ゲーム
とくにFPS(一人称視点シューター)ゲームでは「ポンプアクションショットガン」の代名詞的存在として、多くのゲームで採用されています。SPAS-12の映画での活躍はこちらで解説、AA-12フルオートショットガンの詳細はこちら。
日本国内では実銃のレミントン870を所持することはほぼ不可能ですが、東京マルイや海外メーカーのエアガンで、あの操作感を楽しむことができます。
M870のエアガンには主に次のタイプがあります。
| タイプ | 動力源 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|
| スプリング式 | スプリング(手動) | 電池・ガス不要、安定動作、低コスト | 1発ずつポンプが必要 |
| ガスシェル式 | ガス | 実銃のシェル排莢を再現、リアリティ高い | コスト高、冬季性能低下 |
サバゲーで使うなら動力面の安定性が重要です。冬場のサバゲーでも安定して動作するスプリング式が初心者には特におすすめです。電動ガンとガスガンの季節別比較はこちら
ショットガンの特性として「1回の操作で複数弾を発射できる」ため、近距離での制圧力は他の銃種を圧倒します。ただし弾の拡散により長距離は不得意なので、フィールドの広さや戦闘スタイルに合わせた選択が重要です。エアガン選びに迷ったらまずこちらの初心者ガイドを参照
東京マルイが製造するM870タクティカルのスプリングショットガンです。1回のポンプ操作で3発同時射撃が可能で、近距離での制圧力は抜群。電池不要のスプリング式のため、メンテナンスが簡単で信頼性が高く、入門用ショットガンとして最もおすすめのモデルです。参考価格:¥14,000前後。
🛒 楽天で購入 | 🔍 Amazonで検索 | 詳細を見る
実銃のようにシェルにBB弾を充填し、ポンプ操作で空シェルが排莢されるガスシェル方式を採用。東京マルイのスプリング版より高いリアリティと没入感が特徴です。撃ち切ったシェルが飛び出す演出はサバゲーでも注目の的。参考価格:¥22,000前後。
🛒 楽天で購入 | 🔍 Amazonで検索 | 詳細を見る
レミントン870と並ぶ人気ポンプショットガン、モスバーグ500のエアガン版。870タクティカルより軽量でコストパフォーマンスに優れ、よりリーズナブルにショットガンを始めたい方におすすめです。参考価格:¥7,000前後。
🛒 楽天で購入 | 🔍 Amazonで検索 | 詳細を見る
レミントン870とモスバーグ500は「アメリカ最人気ポンプショットガン」を二分するライバルです。最大の違いは安全装置の位置で、870はトリガーガード前方のクロスボルト式、M500はグリップ上部のサムセーフティ式を採用しています。870の弾倉(マガジンチューブ)は金属製で耐久性が高く、米軍が選定したMIL-SPEC認定を取得しているのは500のみという違いもあります。870は金属パーツが多く重量感があり、500は軽量でアンビデクストラス(両利き対応)設計が特長です。どちらが優れているというわけではなく、好みや用途で選ぶのが正解です。
十分に実戦で活躍できます。東京マルイM870タクティカルは1回のポンプで3発同時射撃するため、近距離では電動ガンを圧倒する制圧力を発揮します。ただしポンプアクションは毎回手動操作が必要なため、中・遠距離や連続射撃ではライフル系に不利です。インドアフィールドや近接戦闘を多く行うシチュエーションで特に強みを発揮するので、戦い方を工夫することが大切です。スプリング式のため電池切れがなく、突入役や待ち伏せ役として活躍できます。
東京マルイM870タクティカル(参考価格¥14,000)はスプリング式で電池・ガス不要。初めてのショットガンに最適で、操作がシンプルかつ安定したパフォーマンスを発揮します。一方、S&T M870ガスシェル(参考価格¥22,000)は実銃のようにシェルを排莢する演出が最大の魅力で、射撃の没入感が段違いです。ただしガス式のため冬場のパフォーマンス低下と維持コストが高くなります。「まずショットガンを楽しみたい」なら東京マルイ、「リアリティ・コレクション性」を優先するならS&Tのガスシェルタイプがベストマッチです。
はい、多数の作品に登場しています。映画「マトリックス リローデッド」「ゾンビランド」「第9地区」「ダイ・ハード4.0」(警察官が携行)などに登場。ゲームではCall of Dutyシリーズ、バトルフィールドシリーズ、Escape from Tarkovなどにリアルな名称で登場します。世界最多販売のポンプショットガンという圧倒的な知名度から、警察・SWAT系の作品では「あの銃」として定番の存在です。
標準モデルは12ゲージを使用します。12ゲージ対応の弾薬は豊富で、バードショット(小粒散弾・鳥猟向け)、バックショット(大粒散弾・護身・警察向け)、スラッグ弾(単一弾頭・中距離精密射撃向け)に対応します。民間向けには20ゲージや.410ボアの軽量モデルもラインナップにあります。マグナムチャンバー対応モデルは3インチおよび3.5インチシェルにも対応し、大型獲物の狩猟にも使用されます。
ポンプアクション方式は、セミオート式のように発射ガスの圧力でボルトを動かす必要がないため、低品質弾薬・不完全燃焼・ガス圧不足の影響を受けません。シンプルな機構はパーツ数が少なく故障のリスクが低く、泥や水・砂塵といった過酷な環境でも確実な動作を保ちます。この信頼性の高さが米国の山岳警備や海上警備など悪条件の現場でも採用される理由です。ポンプアクション散弾銃の「動かなかった時の話を聞いたことがない」という言葉は射撃愛好家の間でよく使われる表現です。
最初の一丁には東京マルイM870タクティカル(参考価格¥14,000)が最もおすすめです。スプリング式で電池・ガス補充が不要、メンテナンスがシンプル、3発同時射撃でサバゲーでも活躍できると初心者向けの条件を満たしています。慣れてきた段階でS&TのガスシェルモデルやARES製品など上位グレードへのステップアップを検討するのが理想的な進め方です。ショットガンを初めて使う際はエアガン初心者ガイドも参考にしてみてください。
レミントン870は「世界最多販売のポンプアクション散弾銃」として70年以上のロングセラーを続ける傑作です。
ショットガンに興味が出てきた方は、まずレミントン870の実銃カタログでスペックを確認し、エアガンで実際の操作感を楽しんでみてください。
他のショットガン関連コラムもあわせてご覧ください:SPAS-12|ターミネーターの散弾銃 | AA-12フルオートショットガン解説
// RELATED GUN
アメリカ · 1950年
Remington 870
// AIRSOFT PRODUCTS
// RELATED COLUMNS
// SUPPORT GUNSDB
GUNsDBはすべてのコンテンツを無料で提供しています。
役に立ったと感じたら、コーヒー1杯分の支援をいただけると嬉しいです。
アカウント不要 · 任意の金額