HOME/COLUMNS/ウィンチェスターM1887完全解説|ターミネーター2の伝説的ショットガンの歴史・…
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 開発年 | 1887年 |
| 設計者 | ジョン・モーゼス・ブローニング |
| 製造会社 | ウィンチェスター・リピーティング・アームズ |
| アクション | レバーアクション(リピーティング式) |
| 口径 | 12ゲージ / 10ゲージ |
| 装弾数 | 5発(チューブ式マガジン) |
| バレル長(標準) | 約711mm(28インチ) |
| 全長 | 約1,219mm |
| 重量 | 約3.6kg |
| 総生産数 | 約64,000挺(1887〜1901年) |
| 有名な映画 | ターミネーター2(1991年)他 |
| 日本でのエアガン | マルシン工業・Golden Eagle |
ウィンチェスターM1887(Winchester Model 1887)は、1887年にジョン・モーゼス・ブローニング(John Moses Browning)が設計し、ウィンチェスター・リピーティング・アームズ社が製造した世界初の実用的なレバーアクション式リピーティングショットガンです。
19世紀後半のアメリカ西部開拓時代、銃の世界はライフルとハンドガンが主役でした。ショットガンは強力ではあるものの、当時の主流は単発あるいは二連式(ダブルバレル)のみ。「ライフルのように連続射撃ができるショットガンを作れないか」という市場の声に応えたのが、このM1887でした。
ウィンチェスター社はブローニングに開発を依頼。ブローニングはわずか数カ月で設計を完成させ、5発のチューブ式マガジンとレバーアクション機構を組み合わせた革新的なショットガンを誕生させました。西部の農場主から法執行機関まで幅広く普及し、当時のアメリカ社会に大きな影響を与えた名銃です。
実銃の詳細スペックは実銃カタログでも確認できます。
ジョン・モーゼス・ブローニングは、コルトM1911、ブローニングM2重機関銃、ウィンチェスターM1894など、20世紀を代表する名銃を次々と生み出した「銃器設計の神様」とも呼ばれる人物です。M1887はブローニングがまだ30代前半のころの作品ですが、その完成度は後世にも高く評価されています。
ショットガンにレバーアクション機構を組み込む最大の技術的課題は、散弾用のショットシェル(薬莢)がライフル弾と形状が大きく異なる点にありました。
この形状の違いにより、従来のライフル向けレバーアクション機構をそのまま流用することができませんでした。ブローニングはこの難題を独自の回転式ボルトヘッドと大型レバーの組み合わせで解決。スムーズな排莢・給弾と信頼性を両立させた、画期的なメカニズムを完成させました。
ウィンチェスターM1887が世界的に有名になった最大の理由は、1991年の映画**「ターミネーター2:ジャッジメント・デイ(T2)」**での圧倒的な存在感です。
映画の中でアーノルド・シュワルツェネッガー演じるT-800ターミネーターは、銃身を短く切り詰めた(ソーオフ)仕様のM1887を主要武器として使用します。特に世界中の映画ファンの記憶に刻まれているのが、バイクで追跡しながら片手でレバーをスピンコッキングするシーンです。
「スピンコッキング」とは、レバーを勢いよく回転させ、慣性を利用して排莢とコッキングを一動作で行う技術です。実際の撮影では、スタント専門チームが何百時間もの練習を積んで習得したと言われており、当時の映像技術と相まって、映画史上最もインパクトのある銃器シーンのひとつとなりました。
M1887がT2に採用された理由として語られる背景:
他のターミネーターシリーズの銃については、スパス12:ターミネーター1の名銃解説も参考になります。
M1887はT2以外にも多くの作品で登場しています。
映画・TVドラマ
ゲーム
| スペック項目 | フルサイズ | ソーオフ仕様(映画タイプ) |
|---|---|---|
| バレル長 | 711mm(28インチ) | 356mm(14インチ) |
| 全長 | 約1,219mm | 約865mm |
| 重量 | 約3.6kg | 約3.0kg |
| 有効射程 | 約40m | 約20〜25m |
| 操作性 | 両手操作 | 片手操作可能 |
M1887のレバーアクションは以下の順序で動作します:
熟練したシューターであれば毎分15〜20発の発射が可能で、当時としては驚異的な連射速度でした。
M1887と同時代・現代の主要ショットガンを比較します。
| モデル | アクション | 装弾数 | 有効射程 | 有名な用途 | 製造開始年 |
|---|---|---|---|---|---|
| ウィンチェスターM1887 | レバーアクション | 5発 | 約40m | T2・映画 | 1887年 |
| ウィンチェスターM1897 | ポンプアクション | 5発 | 約40m | WWI塹壕戦 | 1897年 |
| レミントン870 | ポンプアクション | 4+1発 | 約45m | 警察・軍 | 1950年 |
| モスバーグ500 | ポンプアクション | 5+1発 | 約45m | 汎用・民間 | 1960年 |
| スパス12 | ポンプ/セミオート | 8+1発 | 約50m | 映画・特殊部隊 | 1979年 |
| ベネリM4 | セミオート | 7+1発 | 約50m | 米海兵隊 | 1998年 |
| AA-12 | フルオート | 8発(箱型) | 約50m | 軍・特殊部隊 | 1972年 |
この比較からわかるとおり、M1887はその後に登場したポンプアクション式に性能面では劣るものの、映画的インパクトと歴史的価値では他の追随を許しません。近代ショットガンの実力は最強ショットガンランキングで詳しく比較しています。
M1887の登場から約10年後の1897年、ウィンチェスターは同じくブローニング設計のウィンチェスターM1897(トレンチガン)を発売します。M1897はポンプアクション式で操作性が大幅に向上し、特に第一次世界大戦の塹壕戦で「トレンチガン(塹壕銃)」として猛威を振るいました。
M1887からM1897への進化は、ショットガンの操作方式がレバーアクションからポンプアクションへと移行する象徴的な出来事でもありました。その後、レミントン870やモスバーグ500といった近代的なポンプアクションショットガンが主流となり、現代に至っています。
また、ベネリM4ショットガンガイドでは現代の軍用ショットガンの最高峰も紹介しています。
日本国内では実銃所持は厳しく規制されていますが、エアガンとしてM1887の外観と操作感を楽しめます。現在入手可能な主なモデルをご紹介します。
| 比較項目 | マルシン工業 M1887 | Golden Eagle M1887 |
|---|---|---|
| 動力源 | ガス(HFC134a) | ガス(HFC134a) |
| スタイル | ソーオフ(短銃身) | フルレングス / ソーオフ |
| 素材 | ABSプラスチック + ダイキャスト | ABSプラスチック + メタルパーツ |
| レバーアクション | 実物同様の操作感 | 実物同様の操作感 |
| 特徴 | 映画再現・日本ブランド品質 | コストパフォーマンス重視 |
| 対象 | コレクター・撮影用途 | サバゲー参考・コレクター |
どちらのモデルも実銃のレバーアクション機構を忠実に再現しており、ガスシェルを装填する体験までリアルに楽しめます。T2ファンや映画の銃器好きには見逃せないアイテムです。
1991年の映画「ターミネーター2:ジャッジメント・デイ」でT-800(アーノルド・シュワルツェネッガー)がバイクで追いながら片手でスピンコッキングするシーンで世界的な知名度を獲得しました。それ以前はウェスタン愛好家やコレクターの間でのみ知られていた銃でしたが、T2以降は世界中の映画ファンが知る伝説的ショットガンとなっています。
主に12ゲージ(12番径)を使用します。発売当初は10ゲージモデルも製造されていましたが、弾薬の入手しやすさと反動のバランスから12ゲージが最も普及しました。12ゲージは現代でも最も広く使われるショットガン口径で、バードショット・バッカム・スラグなど各種弾が豊富に揃っています。
レバーアクションはトリガーガード周辺に設けられた大きなレバーを上下に操作して排莢・給弾・コッキングを行います。一方のポンプアクション(スライドアクション)は銃口側のフォアエンドを前後にスライドさせて操作します。操作スピードはポンプアクションが有利ですが、レバーアクションは西部劇的な見た目と映像的インパクトで圧倒的な個性を持っています。
複数の理由が語られています。まず「1887年」という製造年がT-800(Terminator)のキャラクター設定と何らかの符号を持つという説。次に、レバーアクションの豪快な動きが視覚的に非常に映えること。そして短銃身(ソーオフ)にすることで他のショットガンと全く異なるビジュアルキャラクターを生み出せること。スタント専門チームはスピンコッキングを習得するため、撮影前に何百時間もの練習を積んだとされています。
はい。マルシン工業からガスシェル式のガスショットガンが、また海外メーカーのGolden Eagleからもレバーアクション式ガスショットガンが日本の正規代理店経由で入手可能です。どちらも日本の銃刀法・火薬類取締法に適合した製品で、安全に楽しめます。
ウィンチェスター社による正規製造は1901年に終了しており、現代では製造されていません。米国の専門オークションやガンショーでアンティーク銃として取引されており、状態の良い個体は数十万円から数百万円の価値になることもあります。なお日本では実銃の所持は法律で厳しく規制されているため、エアガンで外観・操作感を楽しむのが一般的です。
はい。発売後すぐに西部開拓時代のアメリカで農場主・猟師・保安官など幅広い層に採用されました。短銃身(ソーオフ)仕様は特に自衛用として人気が高く、馬車の護衛や近接戦闘で活躍しました。民間での使用は1900年代初頭まで続き、ポンプアクション式に取って代わられるまでアメリカの西部を彩った名銃です。
ガスシェル式のため給弾速度と連射性能は電動ガンに大きく劣るため、本格的なサバゲーのメイン武器としての運用は難しいです。近接戦でのインパクト射撃、コスプレ・フォトセッション・映画風の動画撮影、またはコレクションとしての活用がメインとなります。それでも独特のレバーアクション操作感はサバゲー会場でも大きな注目を集めます。
ターミネーター2スタイルのソーオフ仕様。国内メーカー・マルシン工業の精巧な造形で、コレクション性・撮影用途に最適な一品。ガスシェル式で実弾に近い装填体験も楽しめます。
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フルレングス・ソーオフ両対応タイプも展開するコストパフォーマンスに優れた海外製モデル。実銃さながらのレバーアクション操作感で、M1887の醍醐味を存分に体感できます。
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ウィンチェスターM1887は、1887年のジョン・モーゼス・ブローニングによる設計から130年以上を経た今もなお、映画ファン・銃器マニア・エアガン愛好家の心を掴んで離さない伝説的なショットガンです。
この記事のポイント:
ショットガンをもっと深く知りたい方は、最強ショットガンランキングやレミントン870ガイド、AA-12フルオートショットガン解説もぜひ参照してください。実銃の世界をさらに広く知りたい方は実銃カタログ一覧もご覧ください。
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アメリカ · 1887年
Winchester Model 1887
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