HOME/COLUMNS/グロック19Xとは?米軍制式採用落選の経緯・スペック全解説とエアガン3機種比較ガ…
| 項目 | スペック |
|---|---|
| 口径 | 9×19mm Parabellum |
| 装弾数 | 17発(標準) |
| 全長 | 186mm |
| バレル長 | 102mm(G19と同等) |
| 重量 | 672g(空) |
| 発射方式 | ストライカー式(セーフアクション) |
| フレームカラー | コヨーテタン(FDE) |
| スライドカラー | ブラック |
| 発売年 | 2018年(民間向け) |
| 設計の特徴 | G17フレーム × G19スライドのクロスオーバー |
グロック19X(Glock 19X)は、オーストリアの銃器メーカー・グロック社が2018年に民間向けに市販化した9mmセミオートマチック拳銃です。「19X」という名称の「X」は"クロス"(交差)を意味しており、グロック17のフルサイズフレームとグロック19のコンパクトスライドを融合させた独自の設計思想を示しています。
通常の拳銃はフレームとスライドが同じサイズで設計されますが、グロック19Xはあえて異なるサイズを組み合わせました。これにより、コンパクトスライドによる携行しやすい全長を保ちながら、フルサイズフレームならではの大容量マガジンとグリップ安定性を両立させています。
視覚的な最大の特徴は「コヨーテタン(Coyote Tan)」と呼ばれるFDE系のカラーリングです。通常グロックのフレームはブラックですが、グロック19Xはミリタリー向け要件を満たすためにこの砂漠色系のカラーを採用しました。スライドはブラックのまま維持されているため、ツートーンカラーがひと目でグロック19Xと分かる個性的な外観を生み出しています。グロック17やグロック19との最も分かりやすい外観上の違いがこのカラーリングです。
グロック19X開発の核心にあるのが、米陸軍が実施した制式拳銃の選定プログラム「MHS(Modular Handgun System)」です。
1985年から米陸軍の制式拳銃として長年使われてきたベレッタM9の後継選定が本格化したのは2010年代前半のことでした。MHSでは以下の要件が求められました:
グロック社はこれらの要件に対してグロック19Xを開発しました。G17フレームによって17発の大容量を確保しつつ、G19スライドで全長を抑えコンパクト性を実現。MHSの要件にほぼ完璧に対応した設計でした。
2017年1月、米陸軍はMHSの勝者としてSIG Sauer P320(M17)を発表しました。グロック19Xは最終候補に残りながらも惜しくも落選という結果でした。
しかし敗退から間もなく、グロック社はこの「幻の制式拳銃」を民間向けに発売するという決断を下します。2018年、グロック19Xは一般市場に登場し大きな反響を呼びます。独自のデザイン性と機能性が評価され、米国内の複数の法執行機関にも採用が広がりました。
コール・オブ・デューティ(CoD)などの人気ゲームシリーズへの登場も認知度向上に貢献し、現在では世界中のサバゲーマーにも愛用されるモデルとなっています。なおグロック17も当初は軍制式採用に向けて開発されたモデルですが、現在は世界最多採用拳銃の一つとなっており、選定結果が必ずしも拳銃の優劣を決めるわけではないことを示しています。
グロック19Xが持つ「G17フレーム+G19スライド」の組み合わせは、単なる見た目の違いではなく機能的な利点をもたらします。
| 特性 | 効果 |
|---|---|
| G17フレームのグリップ長 | 17発マガジンが装填可能・手の大きなユーザーも安定したグリップ |
| G19スライドの全長 | 186mmのコンパクト全長・携行性が高い |
| フレーム側の重量バランス | マズルフリップ(発射時の銃口跳ね上がり)を軽減 |
| コンパクトバレル(102mm) | コンシールドキャリーに適した取り回し |
バレル長は102mmでG19と同じサイズ。この長さはフルサイズ拳銃(G17の114mm)よりも短いため、コンシールドキャリーや素早いドロウを重視するユーザーに適しています。
実銃のグロック19Xは製造時からルミノバ(夜光)コーティングサイトを標準装備しています。通常のグロックモデルはオプション追加でナイトサイトを後付けするスタイルが多いですが、19Xはもともとミリタリー向けに設計されたため暗所での照準も想定した仕様になっています。
グロック19Xのグリップ底部には「ランヤードループ」(紐通し穴)が設けられています。落下防止コードを通すための機能で、通常のグロックモデルにはないミリタリー向けの特徴です。見た目にもタクティカルな雰囲気を加えており、コレクターにも人気の要素です。
現在市販されているグロック19Xのエアガンは、主に東京マルイ・VFC・WEの3メーカーから出ています。それぞれの特徴と向いている用途を詳しく比較します。
| 比較項目 | 東京マルイ | VFC Umarex | WE Tech |
|---|---|---|---|
| 刻印 | 東京マルイ独自 | GLOCK公式ライセンス刻印 | WE独自 |
| 命中精度 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
| ブローバック感 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| 耐寒性(冬季) | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ |
| リアル感・外観 | ★★★★☆ | ★★★★★ | ★★★★☆ |
| コストパフォーマンス | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★★ |
| 推奨用途 | サバゲー・入門全般 | コレクション・上級者 | コスパ重視・入門 |
国内トップブランドの東京マルイが製造するモデル。命中精度は国産最高水準で、独自のホップアップシステムにより30m先の目標にも安定した弾道を描きます。耐寒性も高く冬のサバゲーフィールドでも安定した初速を維持。国内0.98J規制に完全対応しており、フィールドでそのまま使用できます。
アフターパーツの種類も豊富で、カスタムベースとしても最適です。価格は3メーカーの中で最も高めですが、長期的なコストパフォーマンスを考えると入門から上級者まで幅広い層に適しています。詳細はこちら
台湾の大手エアガンメーカーVFCがグロック社の正式ライセンスを取得して製造したモデルです。「GLOCK」の正規刻印が入ることでコレクションやディスプレイ用途での価値も高く、実銃に限りなく近い外観を求めるユーザーに支持されています。
ブローバックの力強さとリアルなスライドの動きはVFCの得意分野。ただし低温時には初速が落ちる傾向があるため、冬季のアウトドアフィールドよりもインドアでの使用が向いています。詳細はこちら
コストパフォーマンスで選ぶ場合にWE製が有力候補です。フルメタルスライドを採用しており、ブローバック時の重厚な手応えはWEらしい特徴。細部の仕上げでは東京マルイやVFCに及ばない部分もありますが、基本的な機能と外観はしっかりカバーされています。
「グロック19Xのエアガンを初めて試してみたい」という入門者や、コレクションの1本として手頃に揃えたいユーザーにとって選びやすい価格帯です。詳細はこちら
グロック19Xはグロック17の大型フルサイズフレームにグロック19のコンパクトスライドを組み合わせた「クロスオーバー」モデルです。最大の違いは装弾数で、グロック19Xが17発(G17マガジン対応)なのに対し、グロック19は15発です。全長はどちらも186mmで同じですが、グリップ(フレーム)の長さはグロック19Xが上です。グロック17・19・26の違いを詳しく知りたい方はこちらの比較記事を参照してください。
口径は9×19mmパラベラム(9mmルガー)です。グロック17やグロック19と同じ口径で、NATO標準弾薬として世界中の警察・軍隊で最も広く採用されている拳銃弾です。マグナム系弾薬(.357 Mag、.44 Mag)と比べると反動が扱いやすく、17発という大容量との組み合わせで実用性が高い選択です。
採用されませんでした。2017年の米陸軍MHS(Modular Handgun System)選定試験においてSIG Sauer P320(後のM17)に敗れました。ただし米国内の複数の法執行機関には採用されており、民間市場でも2018年以降に大きな人気を集めています。なお選定に勝ったSIG P320系統については別記事で解説予定です。
標準マガジンで17発(9×19mm)です。グロック19Xのフレームはグロック17と同じフルサイズのため、グロック17用の17発マガジン(および19発の拡張マガジン)をそのまま使用できます。スライドはG19のコンパクトサイズですが、グリップ長のおかげで大容量をキープしています。グロック21の.45ACP 13発装填との比較は別記事をご覧ください。
コヨーテタン(Coyote Tan)はFDE(Flat Dark Earth)と同系統の砂漠色に近い茶褐色で、タクティカルギアでよく使われる色です。グロックのポリマーフレームは通常ブラックですが、グロック19XはMHSプログラムの要件に合わせてこのミリタリーカラーを採用しました。スライドとのツートーンが独特の存在感を放ち、サバゲーフィールドでも目立ちます。
サバゲー用途には東京マルイ製が最もバランスが取れています。命中精度・耐寒性・アフターパーツの充実度すべてにおいて国内トップクラスで、日本のフィールド基準(0.98J以下)への対応も完璧です。価格は高めですが長期的な信頼性を考えると最適解です。コスパ重視ならWE製、実銃に近い外観・刻印を求めるならVFC製が向いています。
グロック19Xはコール・オブ・デューティシリーズに「X16」などの名称で登場しており、コヨーテタンカラーのフレームと大容量マガジンがゲーム内での人気につながっています。ゲームに登場した銃のエアガンを揃えてサバゲーを楽しむスタイルでは、ゲームとほぼ同じ見た目のモデルを手に入れられるのが魅力です。
国内最高水準の命中精度と耐寒性を誇る東京マルイ製。サバゲー初心者から上級者まで幅広く使えるスタンダードモデルで、国内フィールド基準に完全対応しています。
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GLOCKの正式ライセンスを取得した正規刻印入りモデル。実銃に限りなく近い外観とブローバック感を求めるコレクターや上級者向けです。
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コストパフォーマンスを重視するならWE製。フルメタルスライドで重厚なブローバックを楽しめ、価格も比較的リーズナブルで入門機としても選びやすいモデルです。
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グロック19Xは「米軍制式拳銃の夢を持って設計されながら、民間市場で独自の地位を確立した」という稀有な歴史を持つ拳銃です。
グロック19Xの実銃カタログはこちら→ /catalog/glock19x
グロックシリーズ全体を比較したい方はこちらの記事も参考に→ グロック17・19・26徹底比較
サブコンパクトモデルに興味がある方は→ グロック26サブコンパクト完全ガイド
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オーストリア · 2018年
Glock 19X
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